1973年、ニューヨーク
弁護士のトレヴァーは降りしきる雪のなか、赤髪の美しい青年・ジーンと出会った。
家も仕事もなく、どこか諦観しているジーン。
そんな彼を放っておけず、トレヴァーは住み込みのハウスキーパーをしないかと持ちかける。
こうして始まった同居生活はトレヴァーに穏やかな幸せもたらすが――。

……19年後の1992年
残された手記を見つけたトレヴァーの甥・ジーンは、ずっと秘められていたトレヴァーとジーンの恋を辿っていく。

なぜいま、トレヴァーはひとりで暮らしているのか？
『ジーン』はどこに？
彼らの恋はどうなったのか？

深い愛の物語が紐解かれ、そして――。

本編コミックスはもちろん、完結記念小冊子の内容まですべて収録。
「親愛なるジーンへ」の世界をあますところなくお楽しみください。

←写真時は21歳
アーミッシュとして産まれ育ったが、ラムスプリンガを機に信仰を棄て村を出た。
それ以来ひとりで生きてきたが、トレヴァーに誘われハウスキーパーとして働くようになる。
育ちのせいで知識が偏っているが、本来は賢く思慮深い好奇心旺盛な青年。

17歳
ジーンと同じ名を持つトレヴァーの甥。彼が夏休みに訪れたトレヴァーの家で手記を見つけたことをキッカケに物語は始まる。
ただいま絶賛反抗期中。トレヴァーに対しても生意気な態度を取ってばかりだが、それには理由があるようだ。